大連 ~仕事の話編
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仕事の内容はともかく現地の事情がなかなか興味深かった。
スタッフがきっちり6時に上がってしまうというのは前にも書いたとおりだが、
ろくに挨拶もせずに帰ってしまうというのがすごい
「お先に失礼」的な言葉ひとつなく、
日本人の上司が、ふと顔を上げると誰もオフィスにいなかったりするそうだ。
もちろん事前に、これこれこういうことだから、何時まで待ってろ、残業しろっていうのは
通じるらしいんだけど、
「今日戻るはずの赤字(修正指示)がまだ入ってないけど6時だから」で帰ってしまうといのは
なかなか恐ろしい世界ではある。
これは中国の話ではないけれど、
業界的に、いまどきの若いデザイナーは
手でラフが描けないというのが大きな問題になっているのだが、
さらにマズイのは、すべてコンピュータの画面上で済まそうとすることなのだ。
紙媒体に落とし込むものなら、紙に出力したものを見なければ、
最終的なバランスの良し悪しなどわからないことがわかっていない。
で、どーもね。見てるとプリントアウトした物をチェックしてる人がいないんだよね。
まずいよなぁと思ってみていたら、
実は別の問題があるらしい。
その場で赤字を書き込んで「これ控えが欲しいからカラーコピーとって」って言ったら、
すごい困った顔するんですよ、現地の日本人ADが。
トナーが高いんだって。
ものすごく。
ちょっと普通に出力してると人件費の3倍くらいかかってしまうんだそうだ。
だから機械はあるけど、コピーはとらないんだって。
結局、どうしたのかわからないけれど、
話の流れ的には、どうも複合機で取り込んで、
PDFファイルにしてそのままサーバーに上げてるらしい。
なんともねぇ・・。
さらにいうとファックス文化もすごく遅れていて、
きれいな近代的なオフィスなのに、ファックスは感熱紙でA4までとか言うんですよ。
日本なら、いまどき家庭用だって普通紙だし、
感熱紙なら少なくともB4は使えるだろって感じだけどねぇ。
ま、上記のようなPDF送りみたいなことをしてれば、
当然カラーで送られるわけだし、
ファックスなんかよりずっと進んでるっちゃ進んでるんだろうけどね。
いろいろ難しいですねぇ・・・。